光とレーザーの技術展示会「OPIE'17」で目に留まった展示ブース

展示会は商談につなげる名刺獲得の絶好の機会。各社がサービス・製品の見せ方に知恵を絞ってブースを運営しています。数あるブースの中で、小さいスペースでも、コンパニオンやノベルティを置いていなくても、目に留まった展示ブースをご紹介します。

今回は、日本最大級の光技術展示会「OPIE'17」(2017年4月19日~21日、パシフィコ横浜、主催:株式会社オプトロニクス社)へ行ってきました。OPIE'17は、「レーザーEXPO」「レンズ・設計・製造展」「赤外・紫外応用技術展」「ポジショニングEXPO」「メディカル&イメージングEXPO」「宇宙・天文光学EXPO」「産業用カメラ展」の7展から成り、351社が出展。光とレーザーの最新技術・製品・情報が集結する、今年で24回目を数える展示会です。

 

最初に立ち寄ったのは、株式会社オプトゲート(東京都葛飾区)さんのブースです。壁やテーブルだけでなく、タペストリータイプのパネルを吊るすことでブースに立体感が出ています。パネルに書かれている「光ファイバの断線を瞬時に検出」も目を引きました。 

 

その検出器「OCCR」は、通常の検査では発見できない光ファイバの微小な断線を、OCT(光干渉断層撮影)を用いてワンタッチ測定する装置だそうです。町工場の多い葛飾区高砂から出展されたオプトゲートさんは光製品の技術者集団。OCCRの他にも、光コネクタや光デバイス、さらにはコネクタ端面クリーナ「くるるん“ぱっ”Smart2」など、多数の製品を紹介していました。小さな部品も、1つずつパッケージングすることで見た目にもすっきりしています。

 

次は、サネックス社(Sunex Inc.、米国カリフォルニア州)さんのブースです。車の模型やレゴで作ったミニチュアハウスが並んでいます。

 

「製品はどこ?」と近寄ると、ありました。車のフロントバンパーやハウスの窓に、小さいカメラが複数取り付けられています。そして、模型やハウスの手前の一段下がったところに、様々なレンズがドームケースに入って陳列されています。

 

国内販売代理店の 岡谷エレクトロニクス株式会社(神奈川県横浜市港北区)さんによると、サックスさんは車載や監視カメラ、さらにはスポーツカメラやドローンなどのコンシューマ製品で採用されているレンズメーカーで、多種多様な標準品を用意することでコスト効果の高い製品を実現しているそうです。

自動運転、IoTなど、レンズの需要が今後ますます増えることは確実で、それにサネックスさんが対応していくんだと感じられるブースでした。ノベルティとして、ペン付きのメモ帳と、レンズクロスを配っていました。

 

次は、デモンストレーションです。世界各国の光学機器を取り扱う ケイエルブイ株式会社(東京都千代田区)さんのブースでは、近赤外分光センサーを活用した食品分析のデモが行われていました。

 

スペクトラルエンジンズ社(Spectral Engines Oy、フィンランド)製「Food Scanner」にリンゴを載せ、スマホの専用アプリでスキャンを実行すると、食品の種類や糖質、カロリー、脂肪、たんぱく質の測定結果がスマホ画面に表示されます。バッテリーやBluetoothも内蔵するモジュールの大きさは60×53×27mm、重さは90gと、非常にコンパクト。

Food Scannerは2016年、欧州委員会が革新的な製品・技術に与えるHorizon Prizeを受賞したそうです。産業用に使われてきた近赤外分光センサーに、世界的な健康ブームを背景としたアプリケーションを組み合わせることで、コンシューマ市場も視野に入れた応用が期待されます。

 

「ポジショニングEXPO」のエリアで超小型アクチュエーターを展示していたのは、モーター・ドライバーの製造メーカー 株式会社テクノハンズ(神奈川県横浜市港北区)さんです。ビエゾ・テクノロジー社(Piezoelectric Technology Co., Ltd.、韓国)製「TULAシリーズ」を組み込んだドライバー・コントローラーを設計・製造しています。

TULAシリーズは、圧電セラミックスで超音波振動を起こし、その振動による摩擦力を移動運動に変えるため、磁力を用いたモーターよりも小型かつ精密な位置決めが可能になるそうです。テーブルの上のたくさんのロボットが、それぞれの動きをし続けている様はとても目を引きました。

 

特に、先端のフィンガーで微小な部品を挟んで別の場所に降ろし、それをまた挟んで元の位置に戻すロボットは、その動作の精密さをよくアピールしていました。

 

最後は東京都板橋区のブースです。自治体単位の出展はここが唯一。板橋区は東京の中でも屈指の工業区で、特に光学産業は、かつて光学機器の輸出額の約7割を占めていたこともあるそうです。今回、「レンズ設計・製造展」エリアに区内の企業8社、および公益財団法人板橋区産業振興公社が共同出展していました。

 

どの角度からも「ITABASHI Quality ~世界に誇るメイド・イン・イタバシ」の掲示が見えるようになっていて、この色合いも、本展示会ではとても目立っていました。

 

同じく「レンズ設計・製造展」エリアには、最小1小間のブースがずらりと立ち並ぶ長い通りがありました。医療用などのオーダーメイドを扱う小企業が、限られたスペースにレンズを並べてその技術の高さをアピールするとともに、すぐに商談できるように複数の説明員を配置している小間が多かったです。

 

OPIEは、日本貿易振興機構(ジェトロ)や在日ドイツ商工会議所が後援し、海外企業からの来場も多く見られました。出展社も海外の代理店を募集するなど、会社の規模に関係なく世界で勝負しようという熱気に満ちていました。